今回は、アメリカの大学受験の主に課外活動についての最近の傾向についてのお話です。

 

 

【課外活動についての傾向が変わってきた?】

 

つい先日、日本にいる大学生の我子から聞いたお話なのですが、アメリカの大学受験で出願の際に申告する課外活動に関して、ここ数年でどうも傾向が変わってきているらしいです。家の子供の話によると、つい2ヶ月くらい前にアメリカの現役大学生が上げていたインスタからの情報だとの事。既にご存知だった方もいらっしゃると思いますが、役立ちそうな情報だったのでここでシェアをしておこうと思います。

 

 

【課外活動の何が変わってきたのか】

 

大学受験に関連する課外活動について何がどう変わってきているのか。以前は色々な課外活動やボランティア活動を数多くこなしている生徒が大学受験には有利と言われていました。ところが、ここ数年では受験準備をしっかりやっている生徒は、皆そこそこGPAも高くて、課外活動やボランティアもいくつもこなしているので、近年のアメリカの大学受験においては課外活動の数はそれほど際立つポイントではなくなってきたそうです。

 

では、どこで合否審査をするのかといえば、課外活動の数ではなく質なんですって。とりわけ情熱を持って打ち込んでいる事があって、継続的にしている活動が1つまたは2つあるかどうかという事が重要なのだそうです。自分の好きな事に情熱を注いでいる生徒は一般的に努力家であり、目標を達成するためにコツコツと続けられる忍耐力も備わっている場合が多いと思います。大学での学業や研究など様々な分野での活躍も期待できる、という点で評価されているのかもしれません。

 

これは私の自論ですが、高校時代に1つ頑張って続けた部活動や課外活動があると、大学受験用のエッセイなどでも色々とネタがあって書きやすくなると思うので、是非自分がこれだと思える事を探してみてください。まだそういう活動に出会えてないという生徒はさんは、シニア以外の高校生だったら今からでも遅くはないと思うので、早速始めてみることをお薦めします。

 

 

【お薦めの課外活動】Extra-curricular Activities

 

以前私が書いた「Academic HonorsとExtra-curricular Activitiesについて」でも紹介していますが、アメリカの大学受験で申告できる課外活動は結構な数があります。興味がありそうな事、長く続けられそうな活動を探して是非始めてみはいかがでしょうか。

下記は、アメリカの大学受験で特にオススメの7つの課外活動のリストです。ご参考まで。

 

 

<オススメの7つの課外活動>

  1. リーダーシップが発揮できる活動:一番分かりやすい例としては生徒会活動が有名。大学が一番欲しいと思われる人材ではないかと思います。生徒会の他にもクラブ活動のリーダーや、部活のキャプテン、学校行事の主催グループなどもこの類に含まれると思います。

     

  2. アルバイト活動:アメリカでは高校生のアルバイトも立派な課外活動として認められます。大学は就業経験や仕事に対する責任感を持っている高校生を高く評価する傾向があります。また、両親と同居していてもお小遣いは自分で稼いでいる自立心のある生徒として大学側には好印象になるのだそうです。

     

  3. スポーツ系の部活動や学校外でのクラブ活動:高校の部活でVarsityやJr.Varsityのチームに入っていたり、校外のクラブに所属していたり、Jr. オリンピックの合宿に参加していた経験のある生徒は更にポイントが高いそうです。

     

  4. アカデミックな部活やチームに所属する:いわゆるRoboticsやEngineer ClubやMath Clubなどのアカデミックな文化部に所属していて、表彰歴などがあれば尚ポイントが高いとのこと。スピーチコンテストやMock Trialなども良いアピールポイントになるそうです。

     

  5. 音楽系や芸術系の活動:美術や彫刻などの芸術系、グラフィックデザインやファッションデザインなどのアート系、演劇や音楽やダンスなどのミュージック系の活動を長く続けている才能のある生徒を大学側は優遇する傾向にあるそうです。高校のオーケストラやバンドやジャズバンドに所属していたり、個人的にピアノのレッスンを続けている場合もポイントが高いと思います。

     

  6. ボランティアやコミュニティサービス:地元のチャリティーやボランティア活動に参加した経験のある生徒は、社会奉仕の精神を大事にしているという点でポイントが高いそうです。

     

  7. インターンシップ:大学のある特定の学部やプログラムに出願する場合は、そのプログラムに関連したインターンシップの経験があるとかなり強力なアピールポイントになるそうです。

 

 

<感想>

 

正直、この話を子供から聞いた時は既にちょっと知っている内容だなぁって思いましたが、実際に合否に影響しているという話を聞いたのは初でした。アメリカの大学受験は日本の一発勝負の入試とは違い、高校の成績、内申、課外活動、エッセイ、推薦状など全てを総合的に評価した上で審査してもらえるので、その点はすごく良いなぁって思います。でもその反面、GPAも常に維持しないといけないですし、課外活動もエッセイも頑張らないといけないので、高校3年生や4年生になると燃え尽き症候群に陥る生徒も多いみたいです。

 

上のリストにはあえて載せていませんが、高校の間に交換留学や短期間の海外研修などの経験がある生徒もすごく良いアピールポイントになるそうです。家族旅行で行った場所でのエピソードもエッセイを書く上では良い題材になると思います。今後、春休みや夏休みの間に旅行に出かける機会があれば、エッセイのネタになりそうな小話もメモしておくと良いかもしれません。 

 

私のママ友の中にサッカークラブや、アイスホッケーチーム、ダンスチームなどに所属している(いた)お子さんをお持ちの方が何人かいます。そのお子さん達は、ほぼ毎週のように練習や試合に出かけていて、学業とスポーツを両立するのに苦労されているみたいでした。でも、すごくいいなぁって思うのは、どのお子さんも本当にそのスポーツが好きで続けているということ。おまけに大学受験の傾向的には、頑張って続けてきた課外活動がいい追い風に変わってきているなんて。まさに「継続は力なり」ですねー。

 

何はともあれCollege Applicationの為の課外活動は、好きな事だったら長続きしやすいと思うので、自分が夢中になれそうな事、是非探してみてください。