皆さん、こんにちは!この夏いかがお過ごしでしょうか。今月(7月)、子供の日本の大学の寮が無事決まりましたので、今回は物件探しのお話をしたいと思います。

 

 

【日本の大学の秋学期入学の物件探しは大変】

 

アメリカの大学では広いキャンパス内に学生寮が完備されているのが一般的で、入寮を希望する学生はほぼ問題なく入居することができます。 

 

それに引き換え、日本は土地事情の関係で、特に東京都内の大学の寮では入寮を希望する全学生を受け入れる住居スペースが圧倒的に不足しているのが現状。ほとんどの大学の学生寮はキャンパス外にあり、近いところでは大学まで徒歩圏内の寮もありますが、ほとんどの学生寮が電車通学が必須となっています。とはいえ、寮から都内の大学まで30分以内はまだいい方で、遠いところになると大学から1時間くらいかかる寮もあります。正直、海外から来た学生にとって、電車通学で1時間もかかるような学生寮はかなり酷な気がします。まあ、遠いのが嫌なら大学近くの学生マンションに住むこともできますし、家賃が気にならないようでしたらいくらでも近くていい物件を見つけることが可能です。

 

さて、我家は9月から入居可能な物件を4月中旬頃から探し始めました。少々探し始めるのが早すぎた感はありましたが、お部屋が見つからなかったら心配なので、どんな物件があるのかなぁくらいの軽いリサーチから始めてみました。

 

物件を探し始めてまず思ったこと・・・。

 

 

「秋入学の物件探しはとにかく大変!」ということ。

 

 

日本に住んでいる受験生のご父兄はご存知だと思いますが、4月入学の大学生は、「合格前予約」という制度があって、要は大学入試の合否発表の前から気に入った物件を予約して、入居するまで家賃は発生しないというシステムがあるそうです。さすが日本!人気の学生寮や学生マンションはこの事前予約だけですぐに満室になるのだとか。うーん、どうりで9月入学の生徒にはいい物件は残ってないはずだぁ・・。😭 

 

ちなみに、9月入学の生徒にはこの合格前予約のシステムは適用してませんでした。入居するまで家賃を待ってくれる親切な物件も数件ありましたが、基本的にこのシステムは4月入学の生徒のみ。入学する生徒数が絶対的に多いので一度に新入生全員をさばききれないからということでしょうか。どちらにしても、良い物件は9月入学の生徒にはあまり回って来ないというのが現実のようです。

 

4月中旬頃から物件探しを始めて約3ヶ月、学校から電車で25分以内のありとあらゆる物件を調べ尽くした結果、無事に大学推薦の学生寮に入ることが決まりました。ホッ。

 

 

【大学生の住まいのオプション】

 

日本の大学に通う大学生や留学生が利用できる住居としては、下記のようなオプションがあります。

  • 大学直営寮:大学が運営している寮で、その大学の生徒専用の寮。基本的に家具家電が付いてくる。寮にもよりますが、最近は6〜7人でリビングルームやキッチンをシェアするリビンググループのシステムを導入している大学寮が増えているようです。この手の寮は定期的にスタディーセミナーなどを開催していて、シェアハウス的な環境が好きな生徒はおすすめです。もちろん、リビンググループシステムのない大学寮も多く存在していますので、まずはご希望の大学寮がどのような寮なのか確認してみてください。

     

  • 大学推薦寮:大学に通う生徒専用の寮。大学が推薦している寮ですが、運営は別の管理会社が行っています。基本的に家具家電付き、トイレ・バス、食事付きのところが多い。寮母さんが常駐しているところが多い。新入生にオススメです。

     

  • 学生会館/学生寮:基本的に家具家電、食事付きで寮母さんが常駐している場合が多い。大学生専用ではなく、いろんな大学の生徒や専門学生も利用することができる。

     

  • 国際学生寮:海外の学生も多く入居していて、インターナショナルな環境の学生寮。

     

  • 学生マンション:学生のみが利用できる(一部社会人も利用可能)マンション。家具・家電と食事が付いていないところが多い。セキュリティーがしっかりしている物件が多い。最近は食事付きで家具家電付きの学生マンションも増えていますが、人気な物件はすぐ満室になってしまう。

     

  • 学生アパート:学生のみが利用することできるアパート。通常は家具家電などは付いていないので、契約上の初期費用の他に家具や生活用品の費用がかかる。

     

  • シェアハウス:個別の部屋はあるが、リビング、キッチンなどをシェアするタイプの住まい。学生だけでなく社会人も利用している場合が多い。

 

 

【住まい探しの条件について】

 

物件探しを始めてから、不動産や管理会社などに連絡すると、まず最初に聞かれるのが、希望物件の条件』。私も最初の頃はかなり漠然としていて、大学から近い、家具・家電付き、食事付き、9月から入居可能、国際的な寮、のような感じで書いていたように思います。

 

こだわりの条件は、あげようと思えば割といくらでも出てくると思うんですが、あまり条件が多すぎるとかえって希望の物件が見つからない可能性もあります。(←経験談)これだけは絶対に外せないと思った条件だけチェックして是非探してみてください。

 

 

【物件探しでチェックした希望条件】

  • 大学から近い
  • 駅から徒歩10分以内
  • 食事付き
  • 家具・家電付き
  • バス・トイレ付き
  • 浴室乾燥機付き(→ 残念ながら入居予定の寮にこの機能はなし)
  • 9月から入居可能

 

【物件選びで選ばれやすいこだわり条件】  

  ※あくまで私個人の見解です

  • 学校から近い:多分、これが一番決め手になる条件だと思います。

     

  • 大学名で検索:同じ大学の生徒さんが入居している物件だと、友人もできやすいですし、親御さんも安心ですよね。

     

  • 家賃:都内の賃料は本当に高いので結構重要な条件。基本的に駅近の物件は高いですし、築年数でも値段が大きく変わります。部屋の広さや設備の充実さなど、とにかく色んなオプションがありますので、予算内の物件をより多く比較してみる事をオススメします。

     

  • 希望の沿線・駅名:大学近くで物件を探している場合は、駅名から物件を探すのが手っ取り早いと思います。

     

  • 通学時間:検索サイトで物件を探すと〇〇大学まで徒歩●●分、〇〇大学まで電車で△△分などのように書かれているので、私は結構参考にしてました。

     

  • 家具家電付き一人暮らし1年目は、揃える物も多いですし、まずは家具家電付きの物件が便利かと思います。

     

  • 食事付き:初めて親元を離れる生徒さんの健康管理を考える上で、特に自炊に自信がない学生さんには食事付きオプションはオススメです。

     

  • お部屋の広さ:最初は学生寮なんてどこも同じだろうと思っていたのですが、調べてみると部屋の広さが全然違います。一度入居したら最低でも1年は住むお部屋ですので、色々な物件を是非比較して居心地の良い広さのお部屋を探してみて下さい。

     

  • セキュリティ:女子学生の一人暮らしですと、オートロックとか、セキュリティーカメラが設置されているなど、セキュリティが整っている住まいだと安心できるのではないかと思います。

     

  • 浴室乾燥機付き:最近は都内の築浅の物件はほとんど付いているみたいです。まあ、なくても困らない機能ですが、あると嬉しいオプションだと思います。

     

  • 宅配ボックス:大学の寮や学生会館などは寮の管理人さんが常駐しているのであまり必要ないですが、学生マンションに入居される場合は、これがあるとオンラインショッピングの商品受け取りにとても便利。

     

  • ガスコンロ付き:お料理好きな生徒さんはガスコンロがあると嬉しいかもしれませんね。大抵の学生寮は電気コンロ1つが普通みたいです。

     

  • 24時間ゴミ捨て可:都内の学生マンションでこれがOKなところがいくつかありました。面倒くさがりの我子にはとっても良いなぁと思って見てました。笑 

     

  • コンビニ・スーパーから近い:食事付きの寮はあまり気にしなくても良いと思いますが、自炊する場合はコンビニ、スーパーが近くにあるかどうかは結構重要なポイントだと思います。

     

  • 駅から徒歩10分以内:調べた限りでは学生マンションは駅から近い物件が多いです。中には最寄りの駅から徒歩20分くらいかかる物件もあるので、お部屋を探される場合は、必ず立地や大学への行き方を地図で調べてみると良いと思います。

     

  • お部屋の設備:バス・トイレ別、室内洗濯機置き場、ユニットバス、独立洗面台あり、バルコニーの有無、キッチンエリアと寝室にドアがある、などこだわり設備に関する条件は色々ありますので、まずは物件の間取り図などを見比べてみてください。

 

 

【9月入学の物件探しの時期】

 

秋学期(9月)に入学する生徒は、9月中旬から下旬くらいに入学式が行われるため、8月下旬〜9月上旬(最低でも9月中旬)くらいまでには入寮を済ませておく必要があります。では、9月入居の物件はいつ頃探し始めれば良いのか? 

 

 

ズバリ、6月頃から本格的に開始するのがオススメです。

 

 

私は心配性な性格なので、4月中旬くらいから前のめりでリサーチを始めましたが、基本的に学生用の物件は入居予定の2〜3ヶ月くらい前にならないと空き情報が出てこないので、早く始めてもあまり意味がないかもしれません。我家は不動産に連絡した時期が早すぎた為、「今、ご紹介できる物件は7月、8月入居からのお部屋ばかりです。」と言われてしまい、結局時間をおいてからまた探し始めるという感じでした。ただ、いい物件はすぐに無くなってしまうそうなので、ネットで気に入った物件を見つけた時には直ぐに管理会社に連絡して、空き情報だけでも聞いてみてください。後日、そのお部屋に空きが出てきた際には優先的に連絡してもらえると思います。

 

 

【内見はするべきか】

 

日本在住の学生さんとご家族であれば、もちろん物件を見てから決めることも可能ですが、我家のように海外在住の家族は、入居前にお部屋の内見をすることができません。なので可能な限りで写真やパノラマ画像を見て決めるか、日本にいる親族に内見をしてもらってからお部屋を決める必要があります。どうも最近は不動産に頼めばZoomによるオンライン内見もさせてもらうこともできるようです。

 

我家はとにかく部屋を確保することの方が最優先だと思ったので、大学の推薦寮で希望の条件にも合っていた寮を写真のみで決めました。(Googleのストリートビューなどでも周りの環境を確認済み)良い物件はすぐになくなってしまうので、気に入った物件を見つけたらすぐに不動産会社に連絡してみることをお勧めします。

 

 

<物件探しの感想>

 

元々家の子供は、入学予定の大学の直営寮を希望していました。大学の直営寮は4月入学の生徒が既に入居済みで、9月入学の生徒は数少ない空き部屋を抽選で勝ち取らなければなりませんでした。我子も直営寮の抽選に申し込みましたが、残念ながら抽選からは落選。😭 

 

抽選の申し込みは期間が決まっていて、その期間中に入寮したい志望動機や、寮のポリシーに関する考えや、入寮後にはどのような活動をして寮に貢献していきたいか、など短いエッセイを書いて提出する必要がありました。

 

実はこの申し込み期間中、我家はちょうど家族旅行の最中。旅行中にもかかわらず、3日間くらい夜な夜なエッセイの添削作業に明け暮れていた我子。💦 正直、私も子供も入寮希望の理由なんてただ一つ、「大学に一番近い直営寮だから!」だったんですけれど・・。楽しい旅行の最中にも関わらず、あれこれ考えを巡らせてエッセイを完成させた努力の甲斐もなく落選してしまった我子・・。😵 本当に残念。

 

子供はこの後しばらく凹んでましたけど、私は正直この寮に決まらなくて良かったなぁって心底思いました。家の子供は基本人見知りで、どう考えても複数人でリビングとキッチンをシェアするような環境に馴染めるとは思えないし、学校から近いというだけでお部屋自体はめっちゃくちゃ狭かったんです。(多分、見つけてきた候補の物件の中でダントツ狭い!)おまけにバス・トイレも共用だし、食事も自炊のみ。海外に留学して、知らない場所でいきなり自炊させるのは家の子にはかなりハードルが高いと思っていたので、食事付きの推薦寮に決まったのは母としては結果オーライでした。物件探しに約3ヶ月もかかってしまいましたが、無事に子供の滞在先が決まってようやく一安心。よかった、よかった。😊 大学生って受かった後も色々と大変なんですね〜。

 

 

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