今回はカリフォルニア大学についてのお話です。(2021年9月の記事)

 

 

私は恥ずかしながら、ここ半年くらい前までカリフォルニア大学(UC)とカリフォルニア州立大学(CSU)の違いをほとんど理解していませんでした。上の子供が高校に入学して直ぐの保護者会で、カリフォルニア州の公立大学の説明があったのですが、まだ高校に入ったばかりの頃だし、「えっ、もう受験の話?まだまだ先の話でしょ。」なーんて感じで軽く聞き流してしまいました。子供が高校3年生になって大学受験を意識してからもまだボンヤリとした感じでしか入ってきていなくて、最近ようやくその違いに気づいた次第です。💦 

 

早めに知っておくに越した事はないと思うので、カリフォルニアの高校に通っているお子さんがいらっしゃる方々には是非読んで少しでも理解していただけたらと思います。 

 

 

【University of California】カリフォルニア大学(通称UC)

 

カリフォルニア大学は公立の大学で、通称「UC」と呼ばれ、カリフォルニア州内に9校のキャンパスがあります。(順不同) *SATのスコアはCollege Boardに載っている合格者のSATスコアの範囲。ご参考まで。

 
UCは、CSUに比べると出願資格のGPAが少し高めで、4つのエッセイの提出が出願条件となっています。UCは全米でもトップレベルの公立大学なので、必然的に合格率が低く入るのが難しいと言われています。UCの出願を希望している生徒は、高校1、2年の頃から成績(GPA)を維持させることが重要になります。
 
 
【UCの出願資格】
  • GPAが3.0以上である事 (2年から4年生前期までのGPA)州外の生徒は3.4以上
  • 6月に高校卒業見込みであること
  • 下記のA-G の15コース全て (そのうち11教科を3年生の夏までに) 終了した者     
 
【The A-G Requirements15コースが出願条件
  • A. 歴史 (History/Social Science2年 
  • B. 英語 (English Composition and Literature) 4年
  • C. 数学 (Mathematics)  3年
  • D. サイエンス (Lab Science) 2年
  • E. 英語以外の外国語 (World Language2年 
  • F. 芸術 (Visual and Performing Arts)  1年
  • G. 大学準備の選択科目(College Preparatory Electives1年
 
 
<余談>
 
これは余談ですが、上記のA-Gの15単位のうち、11教科を高校3年の夏までに というのがポイント。万一足りない単位が出てしまっても、夏休み中に夏期講習で補う事が可能なのです。なので、高校3年生の夏休みの計画をする際はこういう事態も想定しながら旅行の計画を立てられると良いかもしれません。夏期講習自体は補習の為だけではなく、早めに単位を取得したい高校生にはもってこいのカリキュラムです。1年間や半年かけて行うカリキュラムをたったの6週間から8週間で終わらせることが出来るので、可能なら1、2年の夏休みに1つでもクラスを取っておくと高学年になった時に楽になると思います。ちなみに、家の子は高校1年の夏に数学のクラスを取って、一つでも先のクラスに行きたいと希望していたのですが、家族旅行の計画が既に入っていたので夏期講習を受けたのは今年の夏が初でした。夏休み中に学校行くのはダルいけど、授業は通常より簡単でおまけに単位も取れちゃうなんて、実はとってもお得なのかもしれません。まあ、我が子は選択肢がなかったので、旅行の予定も夏期講習を優先して計画しました。こんな事なら高校1、2年の頃から夏期講習にバンバン行かせるんだったなぁ。
 
 
【UCの出願にSATスコアは不要】 2021年現在
 
以前はUCの出願の際にはSATスコアは必須でしたが、テスト会場のキャンセルが相次ぎ、SATを受けられない生徒が多く公平ではないとのことから2023年頃まではSAT/ACTスコアは提出しなくても良いとの発表がありました。カリフォルニア州の全公立大学は、それでも提出を希望する生徒はオプショナルで提出しても良いが、合否の査定には利用しないと公言しています。スコアを載せる場合は、合格後のクラス分けの際に利用されるとのこと。我家の受験生はGPAがあまり高くないので、せめてSATスコアでちょっとでもアピールできたらいいなぁと、少ない望みにかけてみます。😅  
 
 
【UC出願用のエッセイ】 Personal Insight Questions
 
エッセイはPersonal Insight Questionsと言って、8つの課題から4つのトピックを選択して、それぞれ350字のエッセイを書いて提出します。とにかく自分が書き易いトピックを選ぶのがコツ。このエッセイは、同じくらいのGPAや成績の生徒がゴロゴロいる中で、自分自身がどういう人間なのか、自己アピールができる絶好のチャンスとなります。自分が過去に体験した事を中心に、自分の言葉でユニークな内容を書くことが重要です!私がアメリカのサイトで調べてきた内容で役立ちそうだなぁ、と思った事を少しシェアしようと思います。 課題の和訳はカリフォルニア大学の願書申請開始のページをご参照下さい。
 
<Good>
  • とにかく早めに準備を始める!
  • ブレーンストーミングをする。質問の内容はかなり個人的な事を話すので、身の回りで起こった過去にあった出来事、話題になりそうな話を書き出してみる。
  • 小さなトピックから話を大きく膨らましていく。
  • 過去に達成した事、学業・スポーツなどで受賞した経験、努力して継続してきた事などを引き合いに、その経験から自分は何を得ることができたか、など書き出してみる。
  • 他人の話ではなく、あくまで主人公は自分。私は、私の、といった風に自分の個性や内面を知ってもらうために、自分中心の文章にしてみる。
  • 起承転結、最後はしっかりオチを作ろう。
  • とにかく印象的な話や内容にしてみる。
  • 熟考・校正。 何度も何度も読み直してとにかく誤字脱字が無いように心がける。
 
<NG>
  • 4つのエッセイに同じ内容を使わない。前のエッセイの続きみたいな内容もNG。
  • 説明のし過ぎ・説明不足はNG。
  • 何を言いたいのか伝わらない内容は避ける。
  • 省略語は絶対に使わない!
  • 一般論は避けて、あくまで個人的な内容で書いてみる。
  • ポエムや文学的な表現は使わない。
  • ブラックジョークやネガティブな内容はNG!
 
他にも色々とありますが、私が気になったところはこんな感じです。何を書いたらいいか我が家のシニア高校生もかなり頭を悩ませていますが、締め切りまであと2ヶ月半、最後まで諦めずに自分の納得のいくエッセイに仕上がることを祈っています。受験生の皆んな頑張れー!😄