渋谷は嫌だけど仕方ナシナシBunkamura | いつか…ユデタマゴ


ルネッサンス絵画ってホント好きだ!

( ただ叫びたいのみ!)



この春、一番はーと2楽しみにしていた展覧会に出掛けてきました、ウヒ

(因みに秋のお楽しみはプラド美術館展です…あ、聞いてないっすか…)

コルカタのイム(笑)の方に行っとくか悩んだけど、上野はどーせなら観桜とセットにしたいじゃーん、と渋々渋谷…

平日でしたが春休みだからか、人が一杯で歩きにくかった…
って、Bunkamura行く度にグチグチしてまふ




【ボッティチェリとルネサンスーフィレンツェの富と美ー】


Money and Beauty という副題が付いています  
この展覧会は、花の都フィレンツェにおけるルネサンス期の芸術と、
その隆盛を支えたメディチ家などが、金融業で財を成す経緯をなぞっています


本展で芸術家としてフィーチャーしているのは、サンドロ・ボッティチェリ (1445―1510)h
彼の芸術家としての生涯は、金融・権力・美・宗教的感情が入り乱れて変遷していったのです





【聖母子と聖礼者ヨハネ】サンドロ・ボッティチェリ
1477―1480年頃  ピアチェンツァ市立博物館


開館直後の入口は人が溜まるので、本展のメインヴィジュアルになっているコチラにまず、直行致しました


この作品は額を含めた全体が大きなガラスケースに入っています

ですので、しっとりとした質感や艶々感はあまり感じ取れなかったとはいえ、名品の貫禄はズシッ!と!


バラで囲まれた空間に人物でカーブを作って円形を強調しています

幼子に礼拝する聖母とヨセフ、構図も人物も出色も美しい……はぁぁ~と溜め息をつくわけであります





【受胎告知】サンドロ・ボッティチェリ
1481年  ウフィツィ美術館

同じくフライヤーになっているコチラも、まだまだ空いている空間で堪能しましたh(上の作品のすぐ近く)


横5Mを越す大きい作品なんです
しかもフレスコ画なんです
よく運んだな…
よく見ると真ん中辺りから分割出来るみたいですが


色々と観るポイントは有りますが、大天使ガブリエルの足の指の長さに注目してみました
( ただ観ただけだけど)

他にはフレスコのほや~とした神々しさとか、ガブリエルの憂いを含んだ(貴方の立場でナゼ?な) 表情とか見とれましたyo~




ボッティチェリの「受胎告知」はもう一点展示がありまして・・・


【受胎告知】サンドロ・ボッティチェリ  
1500―1505年頃  個人蔵


ボッティチェリは「受胎告知」を何点も描いていたらしいです  
しかしサヴォナローラを信奉しちゃったので「虚栄の焼却」で焼いたかも知れないという記述も散見します  

(…裸では描いてないでしょうから違うんじゃないかな…それともキラびやかに描いたとか?)


ま、とにかく…
この作品からは上述の作品より随分と落ち着いた印象を受けます

晩年に描いているので装飾性を抑えているからでしょうか、ガブリエルも真面目に見えますねー
でも足の指は長い…

油彩画となっていますが、他のテンペラ画とひけを取らない艶々感が有りました





【ケルビムを伴う聖母子】サンドロ・ボッティチェリ  
1470年頃  ウフィツィ美術館


美術館に入るとまず目に入るように展示されている作品です


シースルーの服を着たボチャっ子イエス(失礼) が右手を上げているのは祝福のポーズです

ケルビム(智天使)に囲まれた聖母の、幼子の行く末を案じた切ない優しさと悲しみの表情が何とも言えず…
感情が流れ込んでくるような気がしました


ケルビムっていう存在が、仏像における光背の化仏に見えちゃった…
足げにされているところも有って、ええっみたいな…


額には金色の丸がビッシリ並べて描かれています
これは金貨を表していて、両替商組合の本部のための作品と考えられています





【聖母子】サンドロ・ボッティチェリと工房
1500年頃  リール美術館


「画面のほとんどを占める二人の人物からは、空間にたいする圧迫感や、(中略)不安感、幼子の頭と体の不均衡さか伝わってくる」

このような説明が付いていました
暗く堅い雰囲気が漂っているのは華美な作品から様式転換した晩年だからです



【聖母子と二人の天使】(1465―1470年・ワシントンナショナルギャラリー)
【聖母子と二人の天使】(1468―1469年・ストラスブール美術館)  
【聖母子と二人の天使、洗礼者ヨハネ】(1468年頃・アカデミア美術館)

などの、優美で豪奢で豊かな頃の作品達 (しかしタイトル酷似ですね) を思う存分うっとりしておきました


昨年、都美術館で開催された「ウフィツィ美術館展」でステキダーと見つめた、
【開廊の聖母】(1466―1467年頃)も再び観られたので良かったし…
この作品は、オリジナルだという額縁も美しいんです




素描が一点有りましたが、今だ残っていることに少し驚き…

【東方三博士の礼拝】(1475年頃) のための素描は、画面左下の赤い衣を着て両手で剣を持つ男性とその後ろの男性のものでした

この作品はフィレンツェの名士が何人も描かれていて、右端にはボッティチェリ本人も立ってこちらを見ているんです


ところで今回来日してない本作は、来年1月16日から都美術館で開催予定の「ボッティチェリ展」には展示されるようです
(トビカンのサイトに載っていました)



で、これはウフィツィ美術館展で観た【東方三博士の礼拝】ですが、
初期に確立した構図は同じでも受ける印象がまるで違います




ボッティチェリの作品はパンフレットで数えると、真筆・帰属・工房作品合わせて17点もありました
こんなにまとめて観られるのは、とっても凄いと思います

メディチ家の衰勢やサヴォナローラへの傾倒で、作品の風合いが変化が良くわかり良かったです



ボッティチェリ以外で素敵だったのが、↓


【幼子イエスを礼拝する聖母】フランチェスコ・ボッティチーニ
1465―1470年頃  フィレンツェ貯蓄金庫財団コレクション

この聖母は会場のどのマリアよりも若々しく可憐で美しかった…




会場構成は以下の通りです

◆序章  富の源泉  フィオリーノ金貨
◆第1章  ボッティチェリの時代のフィレンツェ―繁栄する金融業と商業
◆第2章  旅と交易  拡大する世界
◆第3章  富めるフィレンツェ
◆第4章  フィレンツェにおける愛と結婚
◆第5章  銀行家と芸術家
◆第6章  メディチ家の凋落とボッティチェリの変容


絵画だけでなく、実際のフィオリーノ金貨や金庫など、金融・商業で繁栄したフィレンツェを象徴する品々も展示されていました

ラストには、メディチ家の隆盛に至る過程とメセナ活動の一端をまとめた10分ほどの映像上映もあり、より理解を深めることが出来ると思います


何よりイタリアルネサンスの空気感を楽しめる展覧会でしたはーと2