古代エジプトのつづきです | いつか…ユデタマゴ


8月末に見てきた「メトロポリタン美術館  古代エジプト展  女王と女神」@トビカン

チマチマと楽しい展示物エリアへ…




王家の女性達の権力は王自身の権力によって左右されたものですが、古い時代にはカルトゥーシュにヒエログリフで名が載るほどに特権を享受していました

BC1550年頃からの新王国時代になると、王妃自身が王に対応する(対となる)女神と見なされて、神の象徴のものと共に描かれています



「アメンヘテプ1世とイアフメス・ネフェルタリ王妃を崇拝する彫刻家ケンのステラ」


ケンという彫刻家が製作した九つのステラ(石碑)のうちの一つです
古代エジプトの美術品でこのように制作者がわかる例は珍しいとか…
下段にケンとその妻が祈りを捧げ、供物のアヒルを持つ二人の子供が背後に立っています

これはポストカードを買いました下向き





今から3300年以上前に造られた、せいぜい2㎝四方の可愛いもの達……この他にも色々有りました

カエル型のは護符で、1.2 × 1.1 …
ナイル川の氾濫直後に毎年おびただしい数が孵化したため、古代エジプト人はカエルも繁殖や誕生、生命そのものと結びつけていました




王家の人々に愛用された装身具…
何千年経とうとも、少しもその時代の豪華さは消えていませんでした

高い技術で作られた素材も様式も豪華なそれらは、現世と来世において邪悪な力から持ち主を護る呪術的な目的にも使われ、また階級を表す手段ともなっていたそうです



「二つのガゼルの頭がついた冠」

これは王妃ではなく、後宮の妃達が儀式の際に被っていたらしいとのことです


イヤリング、指環、ネックレス、ブレスレッド、または頭飾り腰飾り、何かのためのビーズなど…
キラびやかで独創的で美しいものが並んでましたが、ネコ好きとしてはしたむきやじるし




次のセクションは王族の化粧道具でしたが、こちらも細かいものが色々☆

古代エジプト人は、現世でも来世でも、清潔で魅力的でかぐわしくあることが必要不可欠で、暑く埃っぽい気候のため日に数度の入浴をしていました

美は異性へのアピールするために重要でしたが、それだけでなく身だしなみを保つことには宗教的な意味合いが有ったのです

特に女神の生まれ変わりとされる王妃は、性的な魅力が最重要だったために、一日に3回は念入りに身だしなみを整えたとか



展示は剃刀やピンセットのような細かな化粧道具、軟膏壺や耳付の瓶類、そしてコホル入れなどでした


コホルとは、目元用の化粧料で、石や鉱物から作られた粉末を水や油で溶いたものです
これは男女問わず使われていました
目の化粧は容姿を魅力的にするためだけでなく、日射し避け・虫除けにも必要で、加えて儀式的な意味合いも有りました





最後の章は未来への信仰と題されて、埋葬のアレコレと死生感についての展示でした


埋葬品が色々のなかで、これははじめて知りました!

新王国時代の王族のミイラには、指が金色のサックで覆われた状態で発見されたものがあるそうです
金は位の高さを表すと同時に、死者が安全に旅できるよう冥界を照らす役割でも有ったらしい…

最初は凄く矛盾してるな!と思いました…
何で指は大事にするんだろ、脳みそは掻き出しちゃうってのにーってね汗でも、説明読んで納得…


カノポス容器も有りました
ミイラ製作においては、心臓以外の臓器は取り出し、脳は鼻から取り出して廃棄されます
胃・肺・肝臓・腸は、処理した上で四つ一組のカノポス容器にそれぞれ納められるのです

人の顔が蓋についていたり、ホルス神の4人の息子達が蓋になっていたりしていましたが、時代が進むと実際に臓器を入れるには小さいものが出てきました
これは、ミイラ化の後に内臓を戻すように習慣が変わったため実際には使用しなくても、守護を確保するために墓室の中に依然として置かれたからとか…




「アメン・ラー神の歌い手ヘネトタウィの人型内棺とミイラ板」

ラストは棺でしたが、人型内棺とミイラ板だけで、外棺は来ていませんでした (メトロポリタン美術館には有ります)

完成度の高さから高位の神官の女性だったようだと説明されてました

内棺にビッシリと描かれた装飾に目を奪われます
それぞれに勿論意味が有るのですが、例えば胸のスカラベは復活再生のシンボル、
中央には、死者を護るように翼を広げた天空の女神ヌゥト、
下段にいくとシストラム(楽器)で神々と交流する死者、サイドは最後の審判の様々な場面です

因みに腕を交差させているのは、復活を遂げたオシリス神をフューチャー(笑)してます




エジプト展関係は結構好きですが、今回のようにテーマが分かりやすいのも良いですね

日本は木と紙の文化なので同時期の文明を同じように振り返ることはなかなか難しいですよね




・・・と思うことにいたします