全てはこのヴァイオリンが選んだこと?「千住家にストラディヴァリウスが来た日」 | 「本の森の入口で」

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千住家にストラディヴァリウスが来た日 (新潮文庫) 千住家にストラディヴァリウスが来た日 (新潮文庫)

新潮社 2008-04-25
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著者はかの有名な「芸術三兄弟」を生んだ千住家の母、千住文子さん。父母の代までは芸術の系統とは遠かったのに、三人の子どもが全て優秀な芸術家になったという千住家。


同じ著者、母文子さんの「千住家の教育白書」を読んでいたからか、私はかつて千住真理子のコンサートで流れる涙を止めることができなったという経験があります。音楽による感動プラス、毎日毎日修行僧のようにヴァイオリンの練習にくれる小さなマリちゃんを思い浮かべてのことでした。


母(著者)によると、決して親の無理強いではなかったとのことですが、ならばなぜ、遊びたいさかりのこどもが、そこまでヴァイオリンの練習に打ち込めたのか?凡人の私には想像もできませんでした。

その答えともいうべきが、この本「千住家にストラディヴァリウスが来た日」にあるように思います。


つまり全ては、高貴な一台のヴァイオリンが、自分を目覚めさせ、歌わせるためのソリストを、日本の一少女に選んだから。


デュランティと名付けられたヴァイオリンにより、芸術的には凡人であった母文子を中心に、そのゆりかごとしての千住家を選ばれたということでしょう。

文字通りのセレブリティが千住真理子というソリスト。それはもう、憑かれたという表現もできるほど、幼少時からヴァイオリンの魅了され、一身に練習に打ち込んでこられたという印象です。


さもありなん。話としてもおもしろいし、また千住真理子という人の音楽も、人柄も(本で知りえる限り)、私は尊敬しているので、一応素直に受け止めました。


うがった見方をすれば、母の強烈な自己投影を、ヴァイオリンをめぐる数奇な運命にかぶせているようにも思います。が、それはひとつの見方・・


母が俗なこと、実務的なことを一身に引き受け、素晴らしい一家の愛に満ちた応援で、プロとなり、その活動を続け、ひいては一台のストラディヴァリウスを手に入れる。本当に素晴らしい一家ではありますが、千住真理子という人のセレブレイトされた才能と理性と勤勉さ、とても凡人には真似できるものではありませんので、子育て、あるいは自分育ての参考にはなりませんぬ(笑)


この本読む前に是非前述「千住家の教育白書」は必読です。

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おすすめ平均
stars家族と子宝
stars感動の涙なくしては読めません
stars参考にすべきではない本
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