あまりはっきり覚えていないけど、
マンションを買ったときのパンフなどには
「高級感漂う折り上げ天井」とかなんとか書いてあった。
へー、折り上げ天井って高級感があるのか。ところで折り上げ天井って何?
天井の装飾的な段々のことね。
月日は流れ、リフォームの図面もだいたい固まり、電気図も出来てきたとき。
和室をつぶして一部をリビングに一体化し、小上がり上には御簾…ではなく
ロールスクリーンをつけるので、結構天井は複雑化しているはず。
電気図を見ると、ひっかけシーリングとダウンライトの位置が書いてあって、折り上げ天井とのバランスどうなんだろう?
と思っていたら、打ち合わせ時にYさんが材料費の説明で「このあたりの天井を埋める分として~」と言う。
え?どこを埋めるんだろう?そういえば、前にも「木材で埋める」とか言ってたのは、
和室との段差のことかなと思っていたけど。
「折り上げ天井に、このライト配置で、うまくいく感じですか?」と聞くと、
「これは埋めてすっきりと一枚の天井になります」と。
え?
なんですと?
せっかくの折り上げなのに?ないよりあったほうがいいんじゃないの?つか、気に入ってるんだけど。
「埋めたら、天井が下の面でそろうということだから、低い面でそろうということ?」と聞くと、
「そうなりますね」。
まったく私ら夫婦は想定してなかった。
われらの折り上げ天井を埋めるなどという計画が進行しているということに。
「埋める」とは聞いてはいた。聞いてはいたんだけど、折り上げをなくすことに結びついてなかった!
埋める理由を聞くと、「今はすっきりとした天井が主流だし、折り上げは元のLDだけにあり、
元の和室部分はないので、ライトは折り上げの真ん中にするのでバランスが…」というようなことを言われた。
でも、部屋を広げただけではなく、キッチンの向きも90度変え、場所もずれてるので、
まだはっきりとテーブルを置く位置も決めていないカオスのリビング。
変になろうが構わないから折り上げ天井は残してほしいと伝えた。
天井に使う木材費も浮かせられるのじゃない?と聞くと「それはそうですね」。
シーリングライトの位置だけは、折り上げの真ん中にあったほうがよいとYさん。
んじゃ、LDのシーリングライト計2つ以外は、全部ダウンライトでよろしく。
元の天井を生かしたほうが安上がりだと言われていたし、
てっきり、元の天井を極力触らないと思い込んでいた私ら夫婦。
一方、おしゃれリノベをたくさん手掛けている若者たちからすれば、
天井のガタガタは埋めるのが当然ってもの。
平面図と立面図、電気図を打ち合わせが終わると更新してもらっていたが、
天井には図面はない。お互いの「当たり前」の認識がずれていたので、危なく不本意な天井工事になるところだった。
「ガタガタが好きなんです」という中高年夫婦の叫びを、おそらくトホホな思いで聞いたであろうYさんだったが、
できあがりは、いい感じな天井に帳尻をあわせてくれた。