暮も押し迫ってまいりましたが、珍しく雨です。
乾燥対策にはいいのかも。
……寒くならなければ。


■東芝、1.4兆円で2工場(日本経済新聞 2007年12月29日 1面)
 東芝は主力半導体のフラッシュメモリーで国内に二工場を新設する。二〇〇九年度から相次ぎ生産を始める計画で、総投資額は提携先の米サンディスクと合わせて五年程度で計一兆四千億円にのぼる。東芝は今秋、携帯電話用などに需要が急増している同メモリーの新工場を稼働させたばかり。大規模工場をさらに二つ設けて生産能力を一気に現在の四倍に拡大、同メモリーで世界トップの韓国サムスン電子を抜き、首位獲得を狙う。
(記事一部抜粋)


 電子機器関連ニュースです。
 東芝がサムスンに対してフラッシュメモリ市場で優位に出るようです。
 関連記事を読む感じでは、安全策の拡大路線ではなく、「選択と集中」路線による積極的な攻撃策のようです。
 批判などは色々あるのでしょうが、技術メーカーとしては守勢に入るよりも、こう言った路線の方が個人的には好感が持てます。


 今回、東芝が拡大に乗り出すのは「NAND型」フラッシュメモリ。
 フラッシュメモリには大別して「NAND型」と「NOR型」の二種類があり、共に元東芝の舛岡富士雄が開発したもの。つまり東芝のお家芸とも言うべき製品です。
 二種類のフラッシュメモリ、両者にもそれぞれ違いがあります。
 「NAND型」は大容量化がしやすく、書き込みが高速だが、ランダムアクセスが苦手で読み出しが低速。
 「NOR型」は大容量化が苦手で、書きこみも低速、その代りランダムアクセスに強く読み出しが高速。
 それぞれに得手不得手があります。
 ただ昨今の携帯音楽プレイヤーや携帯ゲーム機の傾向を見るに、「NAND型」の需要が高まるというのが現状のようです。


 DVD規格のHD-DVDではブルーレイ陣営に一歩後れをとった東芝。
 今回の攻勢は吉と出るか、凶と出るか。
 技術の面でも、経済の面でも興味深くなりそうです。



■NTT光回線 接続料、初の引き下げ(日本経済新聞 2007年12月29日 9面)
 NTTは全国の電話局から加入者までの光ファイバー通信回線を他の通信事業者に貸し出す際の接続料を初めて引き下げる方針を固めた。一芯(最大八回線分)当たり月額五千七十四円の接続料を二〇〇八年度から、NTT東日本は七%、NTT西日本は〇.五%引き下げる。ソフトバンクなどライバル各社は光回線を借りて顧客に提供しやすくなり、NTTの独壇場となっている光回線市場での競争が広がる可能性がある。
(記事一部抜粋)


 ネットワーク関連ニュースです。
 つい最近に契約件数目標を三千万件から二千万件に引き下げたばかりのNTTが、さらに大きな方針転換です。
 光回線は既存の電話回線(メタル回線)を使ったADSLよりも高速な通信が行えるサービスですが、接続料の割高感などから普及が伸び悩んでいます。
 今回の値下げはそれを値下げによってそれを伸ばして行こうという物のようです。
 やはり全体の母数が増えないことにはさらなるサービス向上、高速化、ひいては低料金化なども見込めないというところも大きいようです。
 とはいえ、すぐに消費者側の月額接続料に反映するわけでもないらしいのですが。


 さて、果たしてこの引き下げCATVユーザーの私には果たして恩恵があるのか……?




 指先のひび割れが痛い、そんないつもどおりの冬。


■NEC、日米10社とソフト(日本経済新聞 2007年12月22日 1面)

 NECはマイクロソフトなど米国の有力IT(情報技術)企業を含む日米十社と、NTTが来春商用化する次世代通信網向けのソフト開発で提携した。インターネットを利用している企業の業務システムを、次世代網でも円滑に動かせるようにする標準ソフトを来年七月までに共同開発する。高度な遠隔医療など新サービスの実用化でも協力し、次世代網移行に伴うシステム需要を取り込む。
(記事一部抜粋)


 ネットワーク関連のニュースです。
 電話に代わる次世代通信網として開発が進んでいるようです。
 家庭用100Mbps、商用1Gbpsと既存のブロードバンド回線を一つバージョンアップさせたもののようです。
 実際に実現すれば、凄いことだとは思うのですが、果たしてどうなることか。


 元々インターネットは軍用のARPANETから、大学間のNSFnet、そして現在のInternetと需要と利用者たちの必要に応じて進化を遂げてきました。現在の情報通信は、その量の膨大さや複雑さにおいて意図的に統制し、それを作り出すことは難しいのではないか。
 実現すれば、それが生み出す価値、商業利益などは莫大なものとなるのでしょうが、それ以上にコストやリスクも伴うのではないか。
 私個人としてはそんな事を思います。

 本当は食料品値上げと国内・欧州のワインについても書こうと思ったんですが、完全にただの豆知識や食品よもやま話になりそうだったので没。
 ……美味しいワインとチーズが欲しい。


■温暖化ガス削減 09年末新たな枠組み(日本経済新聞 2007年12月16日 1面)
 【バリ=野間潔】地球温暖化防止を話し合う国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)は十五日、二〇一三年以降の新たな温暖化ガス削減の枠組み(ポスト京都議定書)作りに関し、〇九年末までを交渉期限とする行程表「バリ・ロードマップ」を採択し閉幕した。削減の数値目標は今後議論するが、途上国にも削減努力を求め、先進国を対象にした京都議定書より踏み込んだ。日米中など主要排出国がすべて参加する枠組みができたことで、地球規模の温暖化対策は新たな段階に入った。

(記事一部抜粋)


 地球温暖化ガス削減に関する会議、バリ会議が閉幕したことに関連するニュースです。
 「京都議定書」に続き、「バリ・ロードマップ」が採択されたわけですが、具体的な数値目標などがなく、骨抜きな内容になっているのではないかと、若干の疑問を覚えます。
 さて、何故こんなことになったのか。
 先進国側と途上国側、それぞれの問題と立場があります。


 まず、先進国側。
 世界一位の米国が、「京都議定書」かり離脱していることが、やはり大きな問題です。
 自国の権益を守ることは当然なのですが、それを差し引いてもいつもの米国のワンマン(ワンカントリー?)体質が色濃く出ています。
 産業、特に重工業などはCO2などの温暖化ガスを多く輩出します。それを削減しなければいけないというのは、対策コストなどで経済を鈍らせる可能性が非常に高いわけです。
 米国はそれを嫌って、削減義務がある議定書から脱退しました。
 ですが、それは結局自分の不始末を他国に押し付けているような状態と見えてしまいます。大国の傲慢と言う奴なんでしょうかねえ。
 今回のバリ・ロードマップでは具体的な数字目標を出さないなど、かなり米国に配慮されている結果となっています。
 今後、米国はどのような姿勢を見せるのでしょうか。
 米大統領選が一つの目安でしょう。それにより、米国経済も含め大きな動きを見せるでしょう。


 続いて途上国。
 中、印の反発が大きかったようです。
 削減対策により経済が鈍る先進国に比べ、途上国の場合発展そのものが阻害されることがあるとの主張からです。
 主張としてはもっともなものですし、先進国側からも排出量第一位の米国が、「京都議定書」から離脱しているなど微妙な問題です。
 ですが、中・印合わせての人口は世界の総人口の四分の一から三分の一に達するわけですから、「途上国」だからを理由にするのもいかがなものかとは思ってしまいます。
 特に中国は、常任理事国でもあるわけですから。


 米・中の常任理事国が嫌な顔をし、これを機に欧州や豪州が力を増そうとしている外交関係が若干透けて見える。
 そんな「バリ・ロードマップ」でした。
 それにしても相変わらず日本は、ここら辺の外交交渉が下手だなあ……。