ヨーガではサンスカーラという言葉が在るが、潜在印象と言ってとある出来事などによって心に刻まれた印象があり、それが暫くするとまた意識に沸き上がってくるというものだ。




例えば悪いことをした人がその行為を止めることが出来たが、その時その悪いことの中で感じた快楽であったり欲望を満たす感覚は中々失くならず、止めても尚その欲は心に沸き上がり衝動に駆り立てられる。




大なり小なり全ての行いにはサンスカーラが付きまとうが、それが無くなる方法が『無私の行い』である。




電車で倒れている人がいたら咄嗟に声を掛ける、その時に何も考えずその人を助けることだけに集中し行動していれば、そこにはサンスカーラは生まれず尊い行為となる。




人助けに限らずどんな行為でも無意識的に行いを続けていけば、やがて執着や繰り返しの出来事は無くなっていく。





『本来無目的に生きる』と覚者は語るが、そのように無為に生きる事が真の道だということだろう。




それでは目標や夢は必要ないかと言えば、より良く生きるには目標や夢があった方が活力が湧いてくるという。




世の為になる夢を持ち、そこに無心に働きかけるならば、天は助けを与えるだろう。




人生は永遠に深い。