19歳で悪性リンパ腫に罹った私は、治療の苦しみを恐れ更には死を怖れた。




それ以来かそれ以前からか、生きるという前向きさを求め死という怖れから目を逸らし続けた。




生きるとは何か。




本来生命は命をこの世に吐き出し続け、あらゆるものを活かし善なる存在として息し続ける。




私は自らその力を抑えいざというとき時に保身的に生きてきた気がする。





ピンチの時こそその人の本性が現れるというが、私は臆病から脱せずすぐに殻に籠る癖が付いた。




人を癒すこと、生きる力を与えること、智を分け与えること、手を差し伸べること。




人は生まれながらにそれらを持ち合わせている。




必ず死ぬのであれば、その力を使い続けていこう。




それが本来の生きる、だろう。