絡めた指を解く度にその温もりを握り返した。
貴方のその細い肩も指先も瞳も今はもう俺のものじゃない。
「キュヒョナ…もう、行くわ…」
「…ジョンウニヒョン」
「だから…」
「お願いです…もう少しこのまま…」
抱きしめて、このままずっと溶け合ってしまえばいいのに。
最後だからと過ごした夜が終わっていく。
貴方は朝になれば俺との思い出も忘れて新しい未来を目指していくんでしょう?
その未来を壊すことでしか俺は貴方の隣にいられないなんて。
「キュヒョナ」
はにかみながら俺の名前を呼ぶ声が好きだった。
その小さな手のひらが好きだった。
優しい眼差しが好きだった。
貴方との煌くような日々を思い出になんかまだ出来なくて。
痛いほど好きなのに、貴方の未来を壊したくはなくて。
もどかしい気持ちが涙に変わる。
「…お前、」
「ジョンウニヒョン…好きです」
「…うん」
「愛してます…」
「うん」
「…ごめんなさい」
するりと腕を解くと貴方は寂しそうに笑いながら手を振って去っていった。
眩い夜の街が朝焼けに染まって。
俺は溢れた涙を拭った。
END