では、「オーディエンス」が存在しない場合でも成立するのか?
答えは「成立する。」だ。
夜の美術館を想像したらよい。
誰もいないその場に展示された絵や彫刻。
見る者は誰もいないが、その絵や彫刻は確かにそこに存在する。
見る者が誰もいないからといって、その絵や彫刻の芸術的価値は無くなるのか。
そう、オーディエンスは必要ないのだ。
そしてこの論理でいうと、演奏者さえ必要ない。
もはや音楽ではない?
そういうことも言えるかも知れない。
だが、芸術的価値には全く関係ない。
それどころか、オーディエンスに媚びるような楽曲や演奏は、その芸術的価値に悪影響を与えさえする。
つまり音楽は楽曲である。
楽曲が音楽なのだ。
その先には楽曲さえ必要とされない世界が待っていることが分かっている。
楽曲さえ無い世界。
そこからは何か違う、「音楽」という言葉以外で表される世界がある。
