イラン映画らしい、人の心の奥底を揺さぶる映画だった。第78回のカンヌ国際映画祭パルムドールということもあってそれなりに期待をしていたが、なかなか見るのがしんどい作品であった。

暗い夜道で起こった小さなアクシデントから、過去の忌まわしい出来事が蘇り、一つの行為が、台風のように同胞を巻き込みながら、とんでもない事態に発展していく。
荒涼とした大地で繰り広げられるイラン映画特有の憂鬱さ、人生を狂わされてしまった人々の苦しい胸の内が重くのしかかる。

本作では、政治的な側面もあり、日本人にはなかなか理解しがたい所もあるかもしれないが、人の奥底にあるプライドやアイデンティティといったものの重要性は物語の展開から十分伝わってくる。

どうなってしまうのか?最後はそれぞれが生きた証と、人間性が試される。(★★★★)

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