HELP/復讐島は、単に「パワハラ上司を無人島ふたりきり」というシチュエーション設定の復讐劇ではなく、人間の強欲やその怖さを感じさせる深い作品であった。
極限状態で生き延びるには、動物的なたくましさが必要だ。しかしその意味では、主人公のリンダは経験豊富で、すでにパワハラ上司を超えている。
いつ助けがくるかもわからない状況、命をかけたサバイバルな出来事が二人に次々と襲い掛かる。無人島で男女二人きり、普通なら恋物語にもなりそうな気配を残しつつも、ふたりの間にはそれ以上のわだかまりが存在していた。
この映画の面白いところは、上司と部下といったヒエラルキー的な復讐にとどまらず、人間の善的な部分と邪悪な部分をストーリーの中で描いている点である。
一見するとサム・ライミ監督の悪ふざけ的な演出がシーンとして記憶に残るが、映画を見終わってから、こういうタイプの人間がいたらと思うと、怖くなる。(★★★★)

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