話題の映画「国宝」を観た。175分の長さを感じさせない物語性に加え、豪華キャスト人の演技が素晴らしい、特に主役の二人、吉沢亮(喜久雄)と横浜流星(俊介)の女方の圧巻の演技には度肝を抜かれた。演技の域を超え、歌舞伎役者としても通用するような完成度の高さだったし、吉沢亮の有名なアドリブのシーンもそうだが、なにより役になり切っていた。
血筋が重んじられる歌舞伎界において、任侠一家に生まれた人間が芸でそれを超えることができるのか、別々の運命を背負った二人が厳しい歌舞伎の世界を生きる人生に感動する。

曽根崎心中をはじめ、歌舞伎の演目も難易度の高いものであり、表現的な面でも二人の違いが出ていて、興味深かった。
歌舞伎の世界で生きる人間にしかわからない、苦悩と歓喜の人生がそこにあった。
(★★★★☆)