
映画、侍タイムスリッパー。幕末の武士が、あろうことか時代劇の撮影所にタイムスリップし、切られ役で身を立てる話であるが、設定の面白さに加え、脚本が実に面白かった。場所は京都の太秦撮影所、お金のかかる時代劇はかつての勢いを失いつつあった。そこで本物の侍が切られ役に大抜擢とくる。切られ役には2021年に77歳でお亡くなりになった名俳優、福本清三さんへのオマージュが感じられ、実際にその衣装が本編で使われている。映画を引っ張るのは、助監督でヒロイン役の沙倉ゆうの。彼女のテキパキとした関西弁の語り口と、侍役、山口馬木也の会津なまりの掛け合いが不思議な違和感があって面白い。そしてクライマックス、時代劇のセットで行われるシーンはスポ根的な緊張感に包まれる。笑いあり、涙あり、人情ありのエンターテインメント作品だ。安田監督が車を売ってまで作り上げた映画愛にあふれた自主映画作品、低予算でありながら、日本映画の素晴らしさを実感できる作品です。(★★★★☆)
amazon primeで観られるので、まだ観てない方は是非!
