One Picture is worth a thousand words. (一枚の絵は1000の言葉に値する。)というアメリカのことわざにあるように、一枚の写真がどれだけの力を持つか?
映画MINAMATA は報道写真家ユージン・スミスと水俣病訴訟を描いた、事実に基づく物語だ。水俣病の悲惨な状況と、責任を認めないチッソ、水俣病の被害にあった住民と、経済的な理由から泣き寝入りする住民。どこかできいたような構図だ。
この作品はユージン・スミスと水俣病訴訟の二つの視点で描かれており、それぞれの人生が水俣を舞台に交差する。グラビア誌ライフとユージン・スミスとの関係性はこの物語を考える上でとても重要だ。
主演のジョニー・デップは見事にユージン役を演じているが、水俣の話を持ちかけたアイリーン役の美波もいい。

この作品には重要な問題が背景にある。それは環境や企業の社会的責任だ。SDGsが話題の中、この作品はその真意を受け止めるという意味で意義深い。
そして何より、水俣病患者とユージン・スミス(撮られる人と撮る人)の、お互いの責任と真実を伝える写真の力に感動した。(★★★★☆)
