これが、アメリカの現実か?人生の晩年、生きていくために、働き口を探し、自動車(ヴァン)で放浪生活をする。そんな人々を夫を無くした一人の女性を中心に描いている。年金も十分ではなく、頼る人もいない。日本においても人ごとではない話だ。
ノマド生活者はお互いのこれまでの人生を尊び、助け合いながら日々の生活を送る。

物語の中で語られるのは現代社会に生きる人々の人生そのもの。晩年の人生をどう生きるか?考えさせらるシーンがいくつもあった。しかし、答えはなく、それぞれが見つけ出すしかないのである。

劇中印象に残ったセリフで、「ノマドにはさよならがない」という言葉があった。これは、放浪生活に終わりがなく、人生の終焉を迎えるまで続いていく事を示しているようにも思える。


原作はジェシカ・ブルーダー「ノマド 漂流する高齢労働者たち」。主演はスリービルボードのフランシス・マクドーマンド。
彼女の演技は演技ではなく、まるでドキュメンタリーを観ているようであった。(★★★★)

◎ノマドランド公式サイト