ロマンティックでありながら、非現実的過ぎず、リアリティのある映画でした。青春時代の初恋の思い出は誰しもある。そしてその思い出は自分の心の中にしまっておきたい大切な宝物だ。本作は岩井俊二監督の脚本でまさに集大成ともいえる作品。ラブレターからは24年ぶりとなり、中山美穂、豊川悦二が出演。四月物語で主役だった松たか子も重要な役で出演している。
物語は初恋の相手であった姉の葬式から始まり、妹が姉の同窓会で小説家となっていた乙坂と再会したことで展開を見せる。
この作品で面白いのは、配役の設定。成長した姉妹の子供と、回想の姉妹の役を広瀬すず、森七菜が演じており、この設定が過去と現在をつなぎ、なんとも切ない雰囲気を作り出している。


キャストでは岩井作品初出演の森七菜が印象に残った。なんとも言い様のないはにかんだ表情や透明感のある高校生らいしい演技はとても自然で、映画全体をピュアなものにしている。もし、この役が彼女でなかったら、この映画は女々しいジメッとした作品になっていたかもしれない。

出会いと別れ、そして再会、恋をすることの素晴らしさをこの映画は教えてくれる。(★★★★★)

 

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