今年、最も衝撃的な作品になることは間違いないだろう。私が観た回では途中退席者が3名いた。それは、この作品が、それほど陰惨で、悪趣味だからに他ならない。物語は殺人鬼ジャックの告白というスタイルをとっているが、この設定をどう見るかが、この作品の創作意図を考える上で重要となる。それぞれのエピソードのシーンだけで判断すれば、この作品は最悪の映画かもしれない。しかし、その中で語られる、ジャックの言動や、行動を追っていくと、愚かな人間の本質的な部分を示されているように思えてくる。
劇中、ジャックからキーワードが提示され、殺人を犯す理由が語られるが、内容は学術的であり、いわゆる殺人鬼ホラー作品とは一線を画す。内容が内容だけに、安易に人に進められないが、ラース・フォン・トリアーファンの方には一見の価値がある作品であると言えるだろう。(★★★★)

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