映画「テルマ」は、鬼才ラース・フォン・トリアー監督を叔父にもつ新鋭ヨアキム・トリアー監督のサイキックホラー?
主人公テルマは不思議な力をもっている、彼女自身、どうなっているのか良くわからない、制御ができないのだ。
この作品で興味深いのは、無意識下の欲望によって、その力が具現化されてしまう恐ろしさだ。この作品と良く比較される映画キャリー(1976)とは似てはいるが、まったく異なるものである。テルマ自身、その力を恐れるが故に、自分を抑え、禁欲的な生活を強いている。本当の自分を出すべきか、抑えるべきか、顕在意識と潜在意識との間で悩むその姿は、多かれ少なかれ、現代人が持っているものだ。本作ではこの部分が増幅され、人間の精神面に迫ってくる。
映画の中で描かれる、イマジネーションの世界も芸術性が高く、見所の一つになっている。(★★★★)
