この映画のバックグラウンドにはアメリカの歴史とその土地の置かれた環境がある。

コロラド州の山中にあるウィンドリバー保留地。冬季にはマイナス30度の極寒の土地、住人は数える程で、その多くがネイティブアメリカンである。この設定で、どのようなサスペンスが起こるのか、映画を見るまでは全く想像ができなかった。雪中での少女の死亡事件をきっかけに、物語は淡々と進んでいく。大自然によって閉ざされた世界。捜査が進むにつれ、雪がとけるように徐々にその真相が明らかになっていく。一触即発、クライマックスは突然やってくる。
ハンター役のジェレミー・レナー、FBI女性捜査官役のエリザベス・オルセンがいい演技をしています。
冒頭に「この映画は事実に基づいている」と但し書きがあるが、なぜこのような事件が起こってしまうのか、簡単に整理がつかないアメリカが抱える問題のいくつかが

見えてくる。(★★★★)

 

◎ウィンド・リバー公式サイト