ゴジラ
無駄な話はいっさい無い。ゴジラが現れ、被害を食い止めようと国家的な対処を行う。物語としてはいたってシンプルであり、この潔さが架空の生物ゴジラの物語にリアリティを感じさせる。
核兵器へのアンチテーゼとして誕生したゴジラは、このシンゴジラで再定義される。唯一の被爆国であり、大震災によって核の恐ろしさを身近に経験しているという我々日本人にとって、ゴジラは単なるSFではないのである。
映画の大半は政治的な色合いが強く、内政や外交、有事の際、日本はどうなってしまうのか、どうすべきなのかといった問題提起も示している。

そして、なんといってもゴジラのデザインとディテール。撮影の視点、演出が素晴らしい、ゴジラがどれくらいの大きさで、どんな生き物なのかがよくわかるし、ゴジラが通った後の被害状況などもリアルだ。高熱を発する体や、長い尾を持った全体的なフォルムは見ていてほれぼれする。これが本当のゴジラなのだ。初代ゴジラから続く特撮作品のDNAを引き継いで新しい形で蘇らせてくれた、庵野総監督以下、スタッフに本当に感謝です。(★★★★)

P.S.これから見られる方はラストカットを注意して見てください。