
「私のストラディバリウスを見つけた。」この台詞がとても印象に残った。映画ラスト・タンゴはタンゴ史上、最も有名なダンスペア、マリアとファンのドキュメンタリーだ。物語は現在83歳のマリアのインタビューを中心に、それぞれの時代の再現ドラマと記録映像を織り交ぜながら進行する。形式としてはドキュメンタリーだが、ドラマ性が高すぎてフィクションに思えてしまうくらいだ。そして
インタビューに答えるマリアとファンの話がこれまたかっこいい。
制作総指揮はヴィム・ヴェンダースが担当している。ブエノスアイレスのビルの屋上や引きのカットが哀愁を感じさせ、映像的にも美しい。
マリアとファン、ともにタンゴを愛し、タンゴに人生を捧げた、男と女の関係を超越した生き様に心ゆさぶられた。(★★★★)