「娚」(おとこ)と読ませるタイトルが男女間のドラマを想像させる。東京での不倫の恋の為に会社をやめ、故郷に帰ってきたつぐみ(榮倉奈々)を待っていたのは大好きだったおばあちゃんの死。主がいなくなった家で生活を始めるが、その家の離れには、見知らぬ男、海江田(豊川悦司)が住んでいた。ここから、二人(男と女)の一つ屋根の下の共同生活が始まる。「娚」という文字は「めおと」と読まれる事もあるそうだが、物語としては男と女が出会い、夫婦(めおと)になるまでの過程を、男女それぞれの人生観から描いているところが面白い。
主演の榮倉奈々の自然体の演技がとてもよかった。時折見せる彼女の困ったような、悲しげな表情の中にある優しいまなざしに惹かれた。また、それとは対照的に豊川悦司のひょうひょうとした台詞回しもいい味を出している。
見れば見るほど味がでる。そんな感じの作品であった。(★★★★)
◎娚の一生ホームページ