
映画「国際市場で逢いましょう」は戦中、戦後を家族のために生きた、一人の男の半生を描いた物語だ。戦争とは、朝鮮戦争。国が二つに分断されるという状況の中で、引き離される家族。こういった悲劇が朝鮮半島で現実として起こっていた事を改めて認識した。映画は現在と過去を行き来し、男の波瀾万丈の人生をリアルに語る。見事な編集だ。主役のファン・ジョンミンをはじめ、関連キャストはかなりの年齢幅を演じていて、老けメイクもとても自然だった。衝撃的だったのは、1983年の離散家族の再会事業のシーン。このシーンでは実際の映像も使われているようであったが、停戦後30年経って、初めてこのような活動が行われたという事実に驚いた。かすかな記憶を頼りに、離散した家族が再会を果たす。なんとも感動的なシーンではあるが、同時にその悲劇の大きさを感じないではいられなかった。(★★★★)