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理想と現実のギャップ。かつてのムービースターは自問自答を繰り返す。わかっているが、過去の栄光を引きずり、執着だけが残っている。そんな主人公をカメラが追い続ける形でこの映画を作られている。なんといっても、自己の中で繰り返される空想的な映像演出が面白い。現実での行動も激しいので、空想と現実の境目がわからない。
この映画、見方を変えるとリアリティとは何かがテーマになっているように思う。最近はCGやメイクアップの進化で、見た目のリアリティのレベルは格段にあがっている。映画によってはドキュメンタリーのように感じてしまうものもある。しかし、バードマンでは、一人の人物の内面についてスーパーリアルを追求しているように思われるのだ。
また、物語の中で、ソーシャルメディアでの口コミの拡散や評論家に対する批判など、内容的な面でかなりリアルに描かれている点も注目したい。
描かれている世界がほとんど劇場の中であるため、若干窮屈な感じもするが、ただ単純に主人公の妄想を楽しむだけでも面白い。ドラマの進行にはドラムが効果的に使われている。
そして、映画を見終わった瞬間、不思議な切なさと解放を感じる。(★★★★)