絶望的な状況の中で生きる希望を見つける。最近話題になっているフランクルの「夜と霧」が頭をよぎる。ナチス占領下のポーランド、下水修理と空き巣で生計を立てているソハは、地下水道に逃れてきたユダヤ人たち(21人)を1日500ズロチで匿うようになる。見つかれば命の保証はない。もちろん家族も危険を晒すことになる。それでもソハは彼らの支援を続ける。この物語は「シンドラーのリスト」と同じように実話に基づいた話であり、実際の生還者が残した手記が元となっている。そのせいか、描写がリアルで、ただ単に残酷というだけでなく、その時の人々の精神状況が苦しいほど伝わってくるのだ。
フランクルは「夜と霧」の中で「創造価値」「態度価値」「体験価値」という3つの価値を語っているが、地下水道の中の生活においてもこれらを思わせるシーンが見つけられた。人は絶望的な状況の中でどうやって生きる希望を探せばよいのか?
希望の光が見えた時、なんとも言えない安堵の気持ちが沸き上がってきた。そして、ソハの命をかけた人としての行いと彼の笑顔に心打たれる。(★★★☆)
◎ソハの地下水道公式サイト
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