
苦役列車を見てきた。圧倒的な森山未來の存在感。ダメ男をここまで演じられる役者はそうはいないだろう。親が性犯罪者で中卒、日雇い人足の仕事で日々を食いつないでいる最底辺の若者の設定だ。しかし、この映画はそんな状況がある社会を伝えようとしているのではない、人生の生き方を示しているのだ。人は生まれ持った運命や環境など、自分ではどうする事もできない不可抗力がある。そんな中で、どうやって自分なりの生きる意味を見つけるかという事なのだ。
どうして俺は‥…。みたいに自らを卑下し、腐ってしまう事がある。映画で描かれいる主人公の境遇は極端ではあるが、たぶんほとんどの人がそんな思いをした経験があるはずだ。
そんな時、自分はなんなのかと客観的に自分に問いかけてみる。そうすると、実はわかってるがそれに蓋をして生きている事に気がつくのである。
人生、いつからだってやり直せる、自分次第なのだ。どんなに不可抗力な状況であっても、自分で変えられる方法が必ずあるはずだ。そしてそれは人との関わりの中から発見される。
人生とはなんなのだろう。そんなテーマがこの作品の根底にある。(★★★★)