善良なる市民の心あたたまる映画。素直にそうは思えなかった。会社存続のため、組合長はくじ引きで解雇者を決める。それは公平なのか?自分もみずから解雇され、生活苦から解雇された同僚に強盗にあう。同僚は捕まるが、組合長は彼を告訴をとりさげる。一見いい話のように思えるが、はたしてそうだろうか?強盗は許される事はできないが、その原因をつくったのはくじ引きという方法をとった組合長にある。働きとして問題があれば別であるが、そうでない場合はくじ引きなど納得のいくはずもない。
さらに罪滅ぼしのように彼の家族を引き取るが、それは自己愛にすぎないように思える。身寄りがなくなった子供を引き取って育てる事自体は良い事かもしれないが、これによって新たな問題がおこる可能性は高い。
自己愛から発生する優しさはかえって人を不幸にする事があるのだ。
人は弱いもの、助け合って生きて行く事は人にとって大切な事である。しかし本当にその人の為になるとはなんなのかを客観的に考えることも重要なことだ。(★★☆)
◎キリマンジャロの雪