$芸術に恋して★Blog★-自転車と少年
こういったシンプルなタイトルは想像力をかき立てられる。少年と自転車、どんな関係性があるのか?そんな事を考える。
この映画の主人公シリルは施設に預けられた少年。そしてそんな彼の週末だけの里親になるのが、美容師のサマンサ。この複雑な設定が、人と人の繋がりについての物語の展開を期待させる。

人と人はどれくらいの距離感で接するべきなのか?
人に頼る事は大切な事?
頼られることで自分の存在を感じる?

そんな事を思いながら物語の進展を見守る。いくつかのすれ違いや、非情な現実がふたりの前に容赦なく立ちふさがる。そして不安や葛藤やの中から少年は少しずつ成長し、自立していく、そしてサマンサもまた、同様に本当の意味で独立した大人として自立していくのである。

この映画でとても気に入っているシーンがある。それは、シリルとサマンサが自転車でいっしょに川辺を走るシーンだ。それぞれがそれぞれの力で自転車を走らせ、同じ方向に向かって気持ち良さそうに走る。このシーンがこの映画の全てを語っているように思えた。(★★★★)