
J・エドガーという人物、日本人にとってはそれほど馴染みのない人物だが、イーストウッドにその人生を描かきたいと思わせるほど苦悩と葛藤に満ちた人生であったように思う。
この作品、簡単に言ってしまえばFBI を創り上げた男の物語という事になるが、法律や国家としての統制がまだ不十分だったころに、捜査局という組織を立ち上げ、国家を動かすほどの権力を創り上げていったという事を考えるとその政治的な戦いは想像以上に恐ろしいものであったに違いない。彼が在籍中に入れ替わった大統領はなんと8人。当然大統領以上にアメリカ国家状況を把握していたであろう。
また一方で注目したいのが、捜査の手段。今では当たり前の指紋照合や、科学捜査による証明法などが作られてきた経緯がよくわかる。
J・エドガーを演じるのは、レオナルド・デカプリオ。青年期から晩年までを一人で演じている。今回の出演には、ギャラを9割カットしてでも出演したいと申し出るほどこの役に思い入れがあったようだが、その気迫のようなものも充分映像から伝わってきた。(★★★☆)