親が突然認知症になってしまった家族の物語。と簡単に言える映画ではなかった。もちろん元気だった母が突然認知症になり、人格が壊れていく様子を見ているのは辛いし、それを介護していく家族の苦しみも痛いほどよく伝わってきたが、それ以上にこのことがきっかけで、本人を含め、まわりの人達が人生について深く見つめ直すストーリー設定がよかった。家族のこと、子供のこと、友達のこと、そしてメキシコの文化とかかえる社会問題こと。すべてがこの話の中に盛り込まれていた。そしてピリッとした味付けになるのが、この映画のタイトルにもなっているハーブの話。認知症になる母親がハーブ研究家という設定であることから、人々のその場面での心情をハーブの効能を使って、とてもやわらかく表現していたし、コマ割りの中で挿入される小物や出演者が奏でるラテンの音楽も雰囲気があってよかった。
グッドハーブ。切ないけれど、とてもセンスのいい秀作です。(★★★★)