$芸術に恋して★Blog★-メアリー&マックスメアリー&マックスは全編クレイアニメーションで作られた作品である。ユーモアのあるキャラクターと小道具や大道具のディティールが芸術的にとてもすばらしかった。そして、液体までもまるで本物のように表現されている高度なアニメーション技術には感心させられた。
物語は生まれた環境や容姿に関するコンプレックスをもつ少女メアリーと自閉症で孤独な男マックスの手紙による友情の物語である。きっかけは、友達がいないメアリーがニューヨークの電話帳から風変わりな名前の誰かに手紙を出すところから始まる。二人は手紙を通して互いの悩みを打ち明けあう。
月日は流れ、二人には日々現実の試練が立ちはだかるが、その中でお互いが心の友となっていくのだ。
電子メールやソーシャルネットワークが一般化した現在では、見知らぬ人とネットを通じて簡単に交流を持つことができるが、手紙で20年も交流を持つというのは大変なことだ。

人は日々の現実とは別に、本当の自分を知ってもらいたい誰かが必要なのだろう。利害も、しがらみも上下関係もない、純粋にひとりの人間同士のコミュニケーション。こういう繋がりはとても大切なものだとつくずく思う。

クレイアニメーションの映画はあまり見たことはなかったが、本作の芸術性の高さには脱帽した。
メアリーの世界はカラーで描かれ、マックスの世界は基本はモノクロ表現をしている点もおもしろい。
キャラクターデザインも好感がもてたし、物語の中でときどき表現されるユーモアも絶妙であった。メアリー&マックス、傑作です。(★★★★☆)