映画スターとその娘のひとときの生活を淡々と描いていく中から、人が社会で生きて行く上で本当に大切なことを感じさせてくれる作品であった。主人公の映画俳優マルコは俳優として地位を築き、セレブとして金銭的に恵まれた生活をしている。欲しい物をすべて手にした彼が唯一満たされるのは、娘といる時間だけ。それ以外は空虚だ。
人間の欲はとどまることをしらないが、結局は自分のためではなく、だれかのために何かをしてあげなければ、人は幸せになることはできないのだろう。
先日、YouTubeで三島由紀夫のインタビューを見たが、そこで「生への倦怠」という言葉で、同じようなことを語っていた。
まったく関係性のない話であるが、生きる意味を考えるという意味では共通点があるように思えた。
ソフィア・コッポラは、そういった人間の生と幸せの本質というなかなか表現できない世界観をこの作品で見事に描いている。(★★★★)
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