$芸術に恋して★Blog★-息もできない
逃れられない家族のしがらみ。愛とはなにか、家族とはなにか、そして幸せとはなにかを強烈な映像描写と物語で訴えかけてくる。そんな映画だった。
安息の場である家族が苦しみの場とになってしまう。でも生きて行くために、家族のために自分を犠牲にしなければならない。そんあ事は往々にしてあるものだ。冬のソナタなどから感じる韓国文化、特に親を尊ぶ儒教的な文化が、その苦しみをよけい大きなものにしているように思う。
愛を知らないチンピラと愛を夢見た女子高生の偶然の出会いから始まるこの物語の設定もすばらしい。一見むすびつきそうもないこの二人が、どうすることもできない家族のしがらみと悲しみの中で共鳴し、その中に希望を見出していく過程は、苦しみを乗り越え、人として人生を諦めない前向きな生き方として、観衆に共感を与える。
感情をストレートに表現する韓国の国民性というものも関係していると思うが、これだけ心の奥底にガツンという映画は久しぶり。『息もできない』は、美談が多い最近の邦画では見られなくなった韓国映画らしいインパクトのある作品だ。(★★★★☆)

◎息もできない公式ページ

息もできない/ヤン・イクチュン

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