
地味な映画ではあるが、アメリカの持ついくつかの問題点をリアルに表現している作品であった。フローズン・リバー
とは凍った川という意味であるが、単に物理的な状況だけではない、そどうすることもできない、凍てついた人々の苦しみを象徴しているように思えた。
人種差別、密入国、自分の力ではどうする事もできない社会が目の前にある。なんとかしなければ、家族がもたない。どうしようもない状況におかれたとき人はどのような行動をとるのかそんな状況がなまなましく描かれていた。
主人公のレイは旦那にマイホームの購入資金を持ち逃げされ、途方にくれ、家族のために、不法移民を密入国させる裏仕事に手を染めてしまう。
どうしようもない絶望感、良心の呵責。家族愛がこの凍った川を舞台に繰り広げられる。
特に奇を狙った展開はなく、実に現実的な展開が、ドキュメンタリーのように思えた。(★★★★)