
映画「人間失格
」は比較的洗練された作品に仕上がっていた。ところどころに原作に近い台詞が挿入され、堕ちていくさまが自然な特殊効果使って表現されていて、それを役者がうまく解釈して演技をしている。
今回の作品の見所の一つに主人公葉蔵をとりまく女性人を演ずる女優たちの熱演がある。寺島しのぶ、石原さとみ、小池栄子、坂井真紀、室井滋、大楠道代、三田佳子とそうそうたる女優人の演技に注目だ。それぞれの役にそれぞれの女性観があり、その裏にある人生を考えならみていくととても面白い。そして、彼女たちに対する葉蔵との関わり方と、それにこたえる母性とも思える悲哀が悲しく美しい。
台詞の中から感じられるダザイズム的な哲学も、またそれに深みをあたえる。
昨年は太宰治生誕100
年ということで、彼の作品が多く書店でならび、この作品を読んだ人も多いだろう。
原作を読んだ人も、そうでない人も、一つの映像文学として、この作品を見てほしい。(★★★★)
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