ジェームス・キャメロン監督が構想に14年もかけていただけ合って、作品にかける思いや、考え方、気合いを感じさせる映画であった。
まずテーマ。人間の侵略の歴史に加え、デジタル世界と仮想現実、そして地球環境の問題といくつかの大きなテーマがその脚本の中に盛り込まれている。侵略の歴史でみれば、アメリカ先住民に対する白人の侵略。ケビン・コスナー主演の「ダンス・ウィズ・ウルブス」でえがかれた世界をにおわせる。デジタル世界と仮想現実ではキアヌ・リーブス主演の「マトリックス」を。地球環境の問題ではスタジオジブリの「もののけ姫」や「風の谷のナウシカ」などの世界感を連想させる。
私が思うに、キャメロン監督の出発点は人類の侵略の歴史であり、時代の変化や数々の優秀な作品を鑑賞することによって、必然的に複数のテーマが肉づけされていったではないか。そしてそれらを、彼のモーションキャプチャーを利用したCGなどの映画づくりのノウハウと、3D映像という新しい表現技術が集大成としての今回の作品を完成させたのだろう。
特に今回はこの3Dの技法がとても効果的に使われており、今後の映画に大きな影響を与える事は間違いない。今までの3D映画はどちらかというとスクリーンから、何かが飛び出てくるという少し、わざとらしい絵造りが感じられたが、この作品では、それ以上に奥行きを感じさせられ、あたかもその場に自分がいるような錯覚を覚える。
私は、映画を没入感を感じる為に真ん中より少し前めの席を指定するのだが、この映画は是非いつもより少し前で見てほしいと思う。多くの人が、3Dメガネで酔ったりするのではないかという心配をして、少し後ろの席を選ぶので真ん中から前目は比較的取りやすい。
彼の映画造りのノウハウといった点では、ターミネーターや、エイリアンなどでの実績が見事に活かされている。特に終盤の人間とナヴィ(パンドラ星の先住民)との戦闘シーンはかなり綿密な計算がされており、迫力もあっておもしろい。
総合的にみると映画「アバター」 はすごい作品であり、見応えがあるというのは違いないが、中に浮かぶ島などは、「天空の城ラピュタ」の設定利用であるし、エンディングなどは、某日本映画の巨匠の作品に似ていたりと、いままでの優秀作品の良いとこ取りをしたという感想はいなめない。(★★★★)
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