今週末から公開される『魍魎の匣』にあわせて、先週末から京極夏彦『京極堂シリーズ』の前作、姑獲鳥の夏がリバイバル公演されていた。
妊娠20か月を迎える女性の夫が行方不明になった。捜索の依頼を受けた小説家の関口(永瀬正敏)は友人の京極堂(堤真一)らに協力を仰ぐ。物語は姑獲鳥伝説を背景にやがて世間を騒がす新生児連続誘拐事件へと発展、怪奇性が高まっていく。
全体としてかなり理屈っぽい感じがしたが、京極堂シリーズの一つの世界観をみごとに作り上げていた。
この映画で印象に残るのは、怪奇感を高めるさまざまな演出だ。フレアーを活かす逆光表現、俯瞰での撮影、斜めのカメラアングル、人物をとらえる際のフレーミングなど『怪奇大作戦』を思いおこさせるいかにも実相寺監督らしい映像表現も見所のひとつ。(★★★)