久しぶりに芥川也寸志の、弦楽のための三楽章「トリプティーク」を聞いた。芥川也寸志は文豪、芥川龍之介の三男であり、作曲家、指揮者として活躍した日本近代音楽を代表する作家である。
私はこの曲と不思議な縁がある。
大学時代、マンドリンクラブでコントラバス奏者として演奏をしていたころ、初めて賛助として他校の演奏会に出演した時にこの曲と初めてであった。マンドリン合奏用の編曲ではあったが、コントラバスの部分はほぼオケのものと同じだったように思う。近代音楽という意味でもこういった曲を演奏するのは初めての体験で、グリッサンドの連続奏法やボディをたたく特殊な奏法などが所々に見られた。
2回目の出会いは彼が亡くなった翌年の1990年に彼の母校である東京芸術大学の旧奏楽堂(上野)で催された追悼演奏会で、このときは弦楽オーケストラでの演奏を聴いた。司会はあの題名のない音楽会で司会をされていた黛敏郎さんで気がつくと私のとなりに座っていた。もう17年も前の話であるが、この時の演奏会の印象は鮮明に覚えている。そして、三回目は社会人のマンドリン合奏団で再度この曲を演奏した。難易度の高い曲なのでなかなか完璧に弾けないが何度弾いても飽きない。
土俗的で、ノスタルジーを感じさせるこの曲、クラシックファン必聴です。
- 日本フィルハーモニー交響楽団, 芥川也寸志, 本名徹次
- 芥川也寸志の芸術/蜘蛛の糸~芥川也寸志管弦楽作品集