idcn
名古屋にある国際デザインセンター(IdcN) の開館10周年記念事業として、「国際シンポジウム Design for Social Innovation 」がナディアパーク・デザインセンターで開催された。今回のイベントのテーマは「ソーシャル・デザイン」つまり社会的なデザインを考えるというものだ。イベントは2日間開かれていたが、私は2日目のシンポジウムに参加した。
シンポジウムは以下の3部構成になっており、それぞれ各分野で活躍中のパネラーによりケーススタディを交えながら熱の入った議論が行われた。

(1)文化的多様性&暮らし
(2)これから求められるひとづくり
(3)創造の軸足を社会へ世界へ共生へ

第1部ではインダストリアル、グラフィック、建築の分野で活躍のデザイナーがライフスタイルや価値観の変化に対してデザイナは何をすべきかという点で話し合いが持たれた。
デザインの果たすべき役割を「豊かな暮らしを創造する」とすると、そこにはエモーショナルな要素が重要になってくる。

第2部は産業と社会を発展させる役割をもったソーシャル・デザイナーをいかに育てるかという点がテーマであった。ここではソーシャル・デザイナーに必要な能力とその能力を高めるにはどのような教育をしていくべきかという議論が行われた。

第3部ではソーシャルデザインを役割についてケーススタディと現在の教育機関や社員教育の現状をふまえながら話し合いが行われた。

いずれの部もとても内容の濃いものであったが、共通していえることは、「デザインは人間のためにあるもので、豊かさを提供するというものである」ということである。
第3部で日本産業デザイン振興会理事の 川崎和男先生が「PKD(Peace Keeping Design)」というキーワードを提唱された。私はデザインのチカラと重要性を表すひとつの言葉としてこのキーワードがとても印象に残った。

Wolfgang F.E. Preiser, Elaine Ostroff, 梶本 久夫, 川崎 和男
ユニバーサルデザインハンドブック