尊敬だけではない、恋愛でもない、やはり敬愛なのである。映画「敬愛なるベートーベン 」はそんな「敬愛」に焦点をあてた、年老いたベートーベンと若きコピストの物語だ。
時代はベートーベンが第九交響曲を制作し、初演を行う頃。耳がほとんど聞こえなくなった彼を音楽的、精神的な面でささえたアンナ。彼女は頑固で気性の荒いベートーベンに傷つけられながらも、彼を尊敬し、彼の音楽を愛する。
この映画の見所はベートーベンを敬愛するアンナとベートーベンが音楽を通じてひとつになっていくところ。単なる師弟関係ではおわらない、微妙な男女の関係がおもしろい。
エド・ハリスのベートーベンになりきった演技も一見の価値あり。第九が聞きたくなります。(★★★)