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細江英公の写真展が東京都写真美術館で開催されていた。ギャラリーの中に入ると、30人ほどの人だかりができており、その人だかりの中心には一人の老人が熱弁をふるっていた。「こんなところで何をしているんだろう」と思って話しを聞いていると、この老人はなんと作者の細江英公氏であつことがわかった。
話の内容は、写真家とは何かといった話から、展示してある作品の撮影秘話などが中心であった。話の中で気になったコメントがいくつかあったのでメモにとっておいた。

(1)写真家とカメラマンの違いについて
カメラマンは顧客に要求された写真を撮るのが仕事であるが、写真家はカメラを使った表現者である。
だから撮りたいモノを撮りなさい、やりたい事をやりなさい。
(2)アーティストとは
芸術家が目指すべきはナンバーワンではなくオンリーワンである。
(3)写真芸術の一つの考え方
写真は今ある現実を映し出すものであるが、表現する意識があれば自分の過去の記憶だって表現する事はできる。

など大変興味深いお話であった。
中でも「記憶を撮影する」という考え方には共感を覚えた。実際私もロケを行っているときに知らず知らずに幼い頃に興味をもった被写体や風景などをフレームに納めている事がある。
あとから話を聞いている観客に聞いてみたのだが、どうやらこれは大学の課外授業だったようだ。
偶然出くわした課外授業、とても幸運な体験でした。
細江 英公, 古田 幸
おかあさんのばか―細江英公人間写真集
ベティ・ジーン リフトン, Betty Jean Lifton, 石津 ちひろ, 細江 英公
たかちゃんとぼく