ミュンヘン 映画「ミュンヘン 」は実際に起こった「ミュンヘン・オリンピック襲撃事件 」を元に制作された作品である。この映画を理解するためにはユダヤとアラブ、すなわちイスラエルとパレスチナの歴史を知っておく必要があるだろう。
なぜならば、この映画がパレスチナゲリラ、ブラックセプテンバーによるイスラエル選手殺害の報復の物語だからである。
主人公のアブナーはイスラエルの秘密情報機関「モサド」の一員であり、愛国心に溢れた青年である。彼の任務選ばれたメンバーとともにはヨーロッパ中に点在するテロ首謀者を探し出し、一人ずつ暗殺していく事である。初めのうちは正義の名の下に任務を遂行していくが、次第に見えない恐怖と狂気の中をさまようようになる。
この映画で語られている事は「正義」と「非正義」、「社会」と「個人」であるように思う。監督のスピルバーグ自身が語っているように、この映画は彼自身の為に作られた映画であり、ユダヤ系である彼自身の思い入れがとても強く感じられる。現在もなお続いている報復の連鎖を思うと、この映画を制作した意味が大きく感じられる。(★★★★☆)