環境にやさしい映画である。この「ミラクルバナナ
」は大使館の派遣員として西半球の最貧国といわれるハイチ共和国
に赴任した女性が、捨てられているバナナの木を原料に紙を作ることを提案し、これを実現させようとする物語だ。実はこの物語、実際にモチーフとなった「バナナ・ペーパー・プロジェクト
」というものがある。これは1999年に名古屋市立大学大学院教授の森島紘史氏がリーダーを努めたもので、ハイチ共和国から始まり、カリブ諸国、アフリカへと広がったようだ。そしてこのアイデアは2002年ヨハネスブルクの世界環境開発サミットで発表されるなどして国際的にも強い関心を得ているという事である。「捨ててしまうものを知恵を使って役に立つモノにする」という考えは環境問題を考える上で重要なことである。ましてやこれが一つの産業として価値をもち、雇用を創出できたならばそれは本当にすごい事だと思う。
映画では緒形拳が和紙職人として登場するが、彼の米をたく姿、和紙をすく姿がとても印象に残った。また、音楽を角松敏生が担当し、主題歌を彼と千秋が歌っているというのもおもしろい。(★★★☆☆)
補足:バナナ・ペーパープロジェクト は地球環境保全に貢献するデザインシステムと評価され、2003年グッドデザイン賞/金賞「エコロジーデザイン特別賞」を受賞している。