millionミリオンダラー・ベイビー はクリント・イースト・ウッド監督作品の集大成だ。」映画を見終わった時そう思った。少し大げさな言い方かもしれないが、そんな風に思ったのだ。
いままでにも彼が監督した作品ですばらしいものはいくつもある。(例えば「許されざる者」、「マディソン郡の橋」、「ミスティック・リバー」など)しかし今回の作品には、彼自身の人生そのものをなぜか感じてしまったのだ。
映画の中の彼の役柄は老いたボクシングの名トレーナーであり、数多くの優秀な選手を育て上げてきた現役のスペシャリストだ。
プロボクシングの世界で試合を組むためには、マネジメントが必要であるが、彼はトレーナーのスペシャリストであるが故に「名誉やお金」以上に「選手が強くなる事」を優先する。そのために彼はつらい経験を何度もするが、彼は生き方を変えることはできない。ボクシングのトレーナーこそが彼の人生であり、生き甲斐なのだ。
そしてそんなスペシャリスト的な役柄が、役者兼監督であるクリント・イースト・ウッドの人生とオーバーラップしてしまった。

彼は現在75歳であるが、後ろ姿は今でもダーティ・ハリーだ。
必見。(★★★★★)