いい映画です。そんな形容がぴったりの作品だ。フランス人7人に1人が見たというだけあってフレンチなテイストにあふれている。寄宿学校に赴任してくる先生(マチュー)が子供をあづけている母親に恋心をいだくのだが、先生は小太りではげ、母親はスタイルがよくて美人、「髪結いの亭主」や「仕立て屋の恋」のようなお決まりのパターン。また登場人物はみないたずら好きで、陽気、芸術が大好きでストレートと、いかにもフランス映画という感じだ。そんな雰囲気の映画であるが、内容はきわめてまじめで美しい。赴任してくた先生は家庭に問題がある子供たちになんとか夢と希望を与えようとコーラス隊をつくることを思いつく、いたずらばかりしていた生徒たちは音楽によって心を通わせマチューを信頼するようになる。また、「やられたらやりかえす」がモットーの校長やほかの教師たちもマチューと生徒たちを見て変わりはじめる。そしてなんといってもピエール・モランジュ役のジャン=バティスト・モニエの歌声は孤独な子供たちばかりか猜疑心にこりかたまった大人たちに潤いと希望をあたえるのだ。
教育とはなにか、人を信じるとはどういう事か、夢と希望を持って生きることが人生であることをこの映画はさりげなく伝えてくれる。(★★★★☆)