「ZOO」 は人気作家・乙一の短編小説集を、「Blue」の安藤尋ら5人の若手監督が映像化したオムニバス映画だ。どのストーリーも設定がおもしろい。愛を受けた妹と憎しみを受けた姉。夫婦の不条理。犠牲愛。生と死。執着的な男女の愛。どのシチュエーションも私にはとうてい思いつきそうもない。少し俯瞰で見るとまるでRPG(ロールプレイングゲーム)の世界にいるようなそんな感じもする。同じようなオムニバス映画に「JAM FILMS」 がある。「JAM FILMS」は監督(Derector)が主役でワンロール20分の枠でフリーで制作しているのに対し、この映画は一人の原作者が主役でそれを複数の監督がそれぞれの味付けで映像化するというすたいるをとっている。音楽に例えるなら、モーツァルトの曲をそれぞれの指揮者と奏者で演奏したイベントコンサートといったことになるのだろうか。
映画「ZOO」は作家乙一 の世界感を映像化したイベント的作品とも言えよう。(★★★☆☆)