今日12月8日はジョン・レノンの命日です。
ご存知の通り、ジョンはニューヨークのダコタ・ハウスの前で、
狂信的な彼のファンであった・マーク・チャップマンによって射殺されました。
あの日のことは今でも鮮明に覚えています。
本作はジョンを殺害するためにハワイからニューヨークにやって来た彼の、
暗殺までの3日間の葛藤を描いています。
サリンジャーの著書“ライ麦畑でつかまえて”に己を投影して心酔し、
ジョン・レノンの言葉こそが神の言葉と信じていたチャップマンが、
雑誌に載っていたジョンのインタビュー記事を読んで、
彼も俗物だったと考えるようになり殺意を覚える。
ジョンの最新アルバム“ダブル・ファンタジー”を購入してサインをもらおうとしているあたりまでは、
ちょっと危ないけど熱狂的なファンの様相だったんですけどね。
妄想が大きくなり、
ジョンを殺さなければいけないという強迫観念が彼の行動を支配していくあたりから、
おかしくなってくる。
2022年12月現在、
終身刑になっているチャップマンは何度も保釈請求をしているが、
全部棄却されてまだ服役中だ。
67歳。
もし保釈が認められたとしても、
多分、自分の分身のような人間に殺されてしまうのではないかな。
劇中何度も挟まれるメリーゴーランドのようにそれは繰り返されるような気がする。
作品としては、
終始内向的な物語なので観るのがくたびれますが、
主演のジャレット・レトの体重を増やして挑んだ演技には見るものがあります。
ジョン・レノン暗殺関係の作品には、
『ジョン・レノンを撃った男』(2006)もあります。
併せて観てみるのもいいかもしれません。
ジョン・レノンを偲んで・・・
『チャプター27』(2007)
J.Pシェファー監督 85分